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秋元ファミリークリニック

西新井駅3分 内科・小児科・リウマチ科・訪問診療
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関節リウマチについて

早期に発見、早期に治療すれば関節破壊の進行を抑制できます。

関節リウマチとは

関節リウマチとは本来病原菌などを倒すために働く免疫の働きの異常により、免疫を担当する細胞が関節を破壊することによって、関節の変形や機能の障害を起こす病気です。関節の破壊が進めば機能の障害から車椅子生活や寝たきりの生活を強いられるほか、冒される関節は手足にとどまらず、頚椎にも及べば突然死の可能性もある深刻な病気です。
病気の進み方には個人差がありますが、発病後最初の2~3年ほどで急激に関節の破壊が進むことが知られており、早期に関節の破壊を抑える科学的な根拠ある治療を行う必要があります。また、経過中に血管炎やアミロイドーシスなどを合併する事で肺、目、皮膚、腎臓など関節以外の全身の臓器に悪影響を及ぼす疾患です。

30~50歳代の女性に多く発症します

関節リウマチを発症するピーク年齢は30~50歳代で、男性よりも女性の法が多く発症します。(男女比1:4)
また、60歳以降に発症する方も少なくありません。高齢者の方は手指よりも肘や肩、膝など大関節に腫れや痛みなどが出ることが多く、リウマチ因子や抗シトルリン化ペプチド抗体が陰性のケースもあり診断に難渋することもしばしば経験します。

関節リウマチは最初の数年間で関節の破壊が起きます。
いったん関節の破壊が進むと、病状がコントロールできていても、関節は構造的に弱くなってしまいます。病気がおちついているにもかかわらず、関節の症状がよくなったからと仕事で手足を使っているうちに、変形が進んでしまう場合もあります。そのような二次的な関節の破壊の進行を抑えるためにも早期発見早期治療が必要となります。

リウマチを疑う初期症状

関節リウマチの症状は、朝起きてから30分以内くらいに最も出やすく、日中や夜は落ち着くのが特徴です。朝の身支度や朝食の準備の支障を多くの患者さんが感じられています。関節の痛みや腫れは手指の第2関節、あるいは指の付け根の関節、そして左右対称性にみられることも典型的です。ただ片手の小指だけ、片方の膝だけ、というように「単関節型」と呼ばれる症状を訴える人も少なくありませんので、症状が気になる場合は早めに受診しましょう。

こんな症状が出たら要注意!

  • 朝起きると手がむくんだようなはれぼったい感じがする。
  • 手指がまげづらい。
  • 朝起きてすぐはこわばりやはれぼったさを感じるのに、時間とともに調子がよくなってくる。
  • 関節が腫れている。
  • 握力が低下し、ペットボトルの蓋が開けづらい、タオルを十分絞れない、ドアノブが回しづらい。
  • 特に朝のうちだけハサミやおはしが上手につかえない。

関節リウマチのおもな症状

朝のこわばり、手指の関節の腫れ(典型的には紡錘状に関節が腫れてきます)、こわばりや腫れがあると関節をまげづらくなるために握力が低下し、ペットボトルの蓋を開けたり、タオルをしぼることが困難となります。

肩や肘のこわばりや腫れが生じると頭に手がとどかず髪がとかせなくなったり、歯ブラシを使うことも困難となることもあります。

関節リウマチの治療

関節リウマチの治療の目標

関節リウマチを早期に診断し、その進行をおさえることで重い機能障害によって生活が困難となることを予防することが治療の目標となります。そのための治療には4つの柱があります

1.基本療法

患者さんが関節リウマチについて必要な知識を身につけて、以後の治療期間にそなえられるようにすることです。

2.薬物療法

リウマチと診断されたときに、患者さんのからだの状態にあった充分に強力な治療を行います。

3.手術療法

不幸にして関節が変形してしまい機能障害に陥った関節を外科的に治療し機能を回復させるものです。

4.リハビリテーション療法

ホットパックなどの温熱療法やからだを動かす訓練や装具、自助具の作成など多岐にわたります。

とくに発症早期から1.2.の基本療法と薬物療法をしっかり行い、3.4.の手術やリハビリテーションが必要な状態への進行を防止することが重要です。

関節リウマチの薬物治療で使用するお薬

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)

皆さんがふだん、歯の痛みや頭痛、生理痛などのときに飲む痛み止めのことです。
シクロオキシゲナーゼという酵素の働きを阻害し、プロスタグランジンの合成経路を遮断することによって痛みや発熱といった炎症に伴う体の反応を抑える薬です。

しかし、この薬の欠点は腎機能に悪影響があること、また胃潰瘍などの消化管の潰瘍の原因になり、時として吐血や下血で入院を強いられるような強い副作用を生じることがあります。必要な予防措置なしで長期にわたって漫然と服用することによって副作用の可能性が高くなります。胃は悪くないと言って非ステロイド性消炎鎮痛薬の副作用予防で投与されている胃の薬を自己中断したり大量に余らせる患者さんも多いのですが、危険ですので面倒でもしっかり服用していただきたいと切にお願いいたします。

治療の初期においては症状を緩和するために必要なお薬ではありますが、後述するリウマチに対する特異的な治療法によって最終的に鎮痛薬の必要がない状態に早く導いて中止することが重い副作用を予防する最善の手段です。

グルココルチコイド

皆さんのよくご存知のステロイド薬です。関節リウマチの治療手段が鎮痛薬ぐらいしかなかった時代に盛んに使用されました。

強力な抗炎症作用があり、症状を抑える力が強いため症状の強い患者さんでは併用することもあります。初期の関節リウマチの骨病変の進展を抑えるなど良い作用もたくさんある一方で、長期にわたって使用することで骨粗鬆症を悪化させてしまい、長期的にはリウマチの骨病変を悪化させると言われています。ステロイド糖尿病などの副作用も知られています。また、他の免疫抑制作用の強い抗リウマチ薬と併用することで重症感染症のリスクを高めるため、関節症状だけの患者さんには最近はあまり使われません。しかし、血管炎を合併するなど内臓の合併症が急激に進む患者さんでは重要な治療薬として現在も使用されています。

抗リウマチ薬(DMARDS)

抗リウマチ薬は化学的に合成された物質からなる合成抗リウマチ薬(sDMARD)と、バイオテクノロジーの技術を駆使して合成されたタンパク質からなる生物学的製剤(bDMARD)、さらに特定の標的物質を阻害することによって効果を発揮する分子標的型合成抗リウマチ薬(tsDMARD)からなります。

1)合成抗リウマチ薬(sDMARD)

合成抗リウマチ薬(sDMARD)は主にメトトレキサート、ブシラミン、スルファサラゾピリジン、イグラチモド、タクロリムスなどがあげられます。化学的に合成された薬品で、免疫抑制作用や免疫調節作用を介して関節を破壊しようとする免疫細胞の働きを抑えることで効果を発揮します。メトトレキサートを除くとリウマチによる骨の破壊を抑える力は弱いといわれています。メトトレキサートやスルファサラゾピリジンを除くと効果発現までの時間も長く、最大効果発現まで月の単位の観察が必要となることもあります。リウマチに使われる薬剤は一般に副作用が多いため、アンカードラッグとして評価の高いメトトレキサート以外はあまり使われなくなっています。だだ時代遅れかと言われるとそうではなく、副作用などで他の強力な治療薬が使えない方や高齢者の方、あるいは何らかの疾患を合併していて他の薬剤が使用できない方などに対しては依然として重要な手札のひとつです。また、比較的安価な薬剤が多く、経口薬であるため多くの患者さんが受け入れやすいお薬でもあります。

メトトレキサート

メトトレキサートは葉酸というビタミンの働きを抑えることで細胞の中のDNAの合成を邪魔することで活発に活動している免疫細胞の働きを抑えます。極めて少量を毎日服用するのではなく週に1日から2日服用するだけで効果が出るというユニークな薬剤です。副作用を抑えるために服用の後1~2日後に葉酸のお薬を服用します。注意するべき副作用としては感染症があり、とくにに結核は投与開始前から十分な注意を払う必要があります。レントゲンなどで肺に病変がある人は重い肺炎などを起こしやすいことから、胸部レントゲンなどの画像検査やTスポットテストなどの結核の検査を行い、必要に応じて抗結核薬の予防投与をしてから服用を開始しています。また、B型肝炎に過去に感染しいつの間にか治ってしまっている方では免疫機能を抑える薬を使っている過程で肝臓の細胞の中に休眠しているB型肝炎ウイルスが再び増殖して重い肝炎(De novo肝炎)を起こすことが知られており、肝炎ウイルスについての検査も行う必要性があります。薬剤性肝機能障害や腎機能障害、血液障害などの副作用もあり、頻回の検査が必要です。しかし効果の発現率が従来のcsDMARDよりずば抜けて高く、関節破壊の抑制効果も強いため関節リウマチのアンカードラッグ(治療の鍵になるもっとも重要な薬)とみなされています。適正使用ガイドラインが出されており、それに従って副作用に十分備えて治療を行うかぎりにおいては安全なお薬のひとつと考えています。

サラズスルファピリジン

サラゾスルファピリジンは比較的効果発現が早く、メトトレキサート登場前にはブシラミンとともに非常に広く使われていました。皮疹や血液の障害が比較的よくみられ、長期にわたって使用しているうちに効果が失われるエスケープ現象が起きることが知られています。

ブシラミン

ブシラミンは我が国でしか使われていないユニークな薬剤で、サラゾスルファビリジンとならんで広く使われてきた抗リウマチ薬です。経過中に腎障害を生じて尿タンパクが出ることが知られています。中止により改善しますが、ステロイドによる治療が必要となることもあり、使用中は尿検査や血液の検査を定期的に受ける必要があります。この薬剤も長期にわたって使用しているうちに効果が失われるエスケープ現象がおきることが知られています。

イグラチモド

比較的新しい合成抗リウマチ薬です。何らかの副作用が半数以上の患者さんにみられ、大半は肝機能にかかわる検査値異常ですが、中には重い肝障害や黄疸がみられたり、血液の異常で中止せざるおえない方もおられます。しかし、メトトレキサートが効果不十分な人に併用することで優れた効果を発揮するほか、効果発現が非常に早い患者さんもおり、有益な薬剤です。

タクロリムス

様々な自己免疫疾患や臓器移植の時に使われる免疫抑制剤です。カルシニューリンという酵素の働きを抑えて免疫を抑える作用があります。メトトレキサートで治療効果が不十分な患者さんに少量を追加すると良い効果が得られることが知られています。腎機能障害や血糖値上昇などが比較的よく見られる副作用です。腎障害は血中濃度の高い人で起きることが多く、採血検査で血中濃度の測定を頻回に行う必要があります。

2)生物学的製剤(bDMARD)

バイオテクノロジーの技術を使い特定の分子とくっつくことでその働きを邪魔する薬です。人間の免疫システムで細菌やウイルスなどの外部からの異物にくっついてからだから除去する免疫グロブリンというタンパク質の全体や一部を真似て作ったタンパク質に特定の分子とくっつく部分を取り付けたものが使われます。その作用点はTNFα、IL-6、T細胞活性化となっています。欧米ではB細胞除去がこれに加わりますが日本ではまだ関節リウマチの治療には使えません。
共通する主な副作用は感染症で、結核も多いため事前にTスポットテストなどの検査を行い、必要に応じて抗結核薬の予防投与が必要となります。また、B型肝炎に過去に感染しいつの間にか治ってしまっている方では治療中に肝臓の細胞の中に休眠しているB型肝炎ウイルスが再び増殖して重い肝炎(De novo肝炎)を起こすことが知られており、肝炎ウイルスについての検査も治療中に頻回に行う必要性があります。

生物学的製剤(bDMARD)は特定の標的分子を攻撃して免疫を担当する細胞同士のネットワークを遮断する事で効果を発揮します。TNFα、IL6、CTLA-4などが主な標的となります。最新のバイオテクノロジーを駆使して合成されたタンパク質であるため、その製造には莫大なコストがかかり、高価であることが難点です。
また、点滴注射や皮下注射によるため、注射を自分でしなければいけなかったり、短期間に何度も通院して注射をしてもらわなければならないなどの難点もあります。しかし切れ味が強く、メトトレキサートなどcsDMARDで抑えきれないリウマチの患者さんに使用することで関節の破壊を防ぎ、症状の寛解によって仕事や家事に復帰する確率が従来の薬よりも飛躍的に高まった優れた薬剤です。
30年前はリウマチ膠原病内科の待合室にはネックカラーをつけた車椅子の患者さんがずらりと並んでおられましたが、bDMARDが治療の手札に加わった現在では非常に少数となりました。bDMARDの出現で、症状を和らげ関節破壊の進展を少しでも遅らせることしかできなかった関節リウマチ治療が、症状や関節破壊を完全にシャットアウトし、ほぼ治ったと言える状態にすることを目標とできるところまで進歩しました。

レミケード

TNFα阻害薬です。点滴で治療しますが、非常に即効性がある反面、点滴中に血圧低下がおきたり蕁麻疹が起きるなどの副作用が生じる可能性があり、外来化学療法のできる設備のある大きな病院で使われることが多い薬剤です。また使用中に治療効果が減弱することもみられます。レミケード自体に対する抗体が作られることによると考えられており、その場合ほかの薬に変更することが必要となります。

エンブレル

TNFα受容体阻害薬です。週2回の皮下注射であるため、患者さん自身で注射をしていただく必要があります。しかしレミケードのように効果が減弱したり重いアレルギーに陥ることは少なく、十分な効果が得られた後に注射の間隔を伸ばすことも容易で、患者さんの継続率が高い優れた薬剤です。以前は注射器型しかなく手指の変形がある人にはつかいづらかったのですが、現在はペン型注射器のタイプも作られるようになり非常に操作も簡単になりました。

その他のTNFα阻害薬

2週に1回注射をするアダリムマブ、4週に1回注射をするゴリムマブ、最初は2週に1回、のちに効果が得られたら4週に1回のセルトリズマブペゴルなど投与期間がそれぞれ異なるTNFα阻害薬があります。この中でセルトリズマブペゴルは胎盤通過性が低いとされ、妊婦さんにも使えると言われており、妊娠を希望する若い患者さんに向いています。ただし授乳中は使えませんので、母乳栄養を希望する方はその間中止するか、粉ミルクによる人工栄養を選択する必要があります。

トシリズマブとサリルマブ

IL6受容体阻害薬です。トシリズマブは点滴静注と皮下注の2種類の製剤があり、サリルマブは皮下注製剤のみで週2回の注射ですが、どちらも皮下注用に非常に使いやすいペン型のオートインジェクタータイプの製剤が用意されていて使いやすいお薬です。TNFα阻害薬との大きな違いはメトトレキサートを併用していなくても大きな効果が得られるところです。主な副作用は感染症ですが、IL6受容体阻害薬を使用中は感染症の症状が出づらいという特徴があり、注意深い問診や診察、頻回の検査が必要です。咳や下痢などの症状の出現には十分注意を払い、軽傷だと考えても早めに受診することが重要です。腸に穴が開く副作用が起こることが知られており、過去に憩室炎や憩室があると指摘された方はお腹が膿んだり腸に穴が開く危険性が高いと考えられるため、使用前に必ずお話しください。

アバタセプト

CTLA-4という分子を邪魔することでT細胞が活性化するのを抑制するお薬です。免疫反応のかなり上流を抑えるため、感染症の危険性が少ないと考えられており、感染症の危険性のある高齢の患者さんに向いています。点滴と皮下注射の両方のタイプがあり、どちらかのみ、最初は点滴で皮下注射に切り替えるなどの使い方が可能です。効果の発現は他の生物学的製剤より遅く、1~2ヶ月ぐらいかかることもあるといわれています。

3)分子標的型合成抗リウマチ薬(tsDMARD)

分子標的型合成抗リウマチ薬(tsDMARD)は、いま最も注目されている領域のお薬です。JAK(ヤヌスキナーゼ)を介した免疫細胞の中の信号の伝達を阻害することによって阻害するJAK阻害薬を指します。
化学的に合成された薬品ですが、特定の分子を標的とするためcDMARDからは区別されています。bDMARDは注射の形をとっていますがこちらは内服薬であるため患者さんにとって負担が少ないお薬です。最新の新薬であり、効果発現の速さや効果の強さなどbDMARDに劣らない薬と言えますが、同様に高価であるところが難点です。

分子標的型合成抗リウマチ薬(tsDMARD)には、トファシチニブ、バリシチニブの2つに加えて、今年からペフィシチ二ブという新薬も加わりました。経口薬でありながら生物学的製剤の注射に劣らない強力な効果が得られるお薬です。メトトレキサートの増量によっても効果が乏しい患者さんが対象となります。現時点ではメトトレキサートが使えない感染抵抗力の低い患者さんや間質性肺炎や腎障害などの合併症のある方への使用は控えた方がよいだろうとされています。生物学的製剤と同様に感染症には注意が必要ですが、特徴的な副作用として帯状疱疹がみられます。欧米人よりも日本人に多いことから、何らかのアジア人特有の遺伝的な素因が原因ではないかと疑われています。ただし帯状疱疹には治療薬もありますので、早いうちに発見し、休薬のうえ治療を開始することで重症化を防ぐことができます。現在も全例調査が進行中のため使用できる施設には制限がありますが、飲み薬であることは患者さんにも大きなメリットがあり、効果も強力であることから、今後広く使用されていくお薬と考えています。

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