Ⅱ型糖尿病の方への食事療法 ② 食事はよく噛んで食べましょう。
2020.10.10
前回に引き続き、血糖上昇を緩和する食事の工夫についてお話していきます😄
メリットその1 【食事誘発性熱産生による代謝向上】
食事をすると、体の中に取り込まれた食べ物は胃や腸などの消化器官で細かく分解され、消化されますが、このときに多くのエネルギーが消費されています。
このエネルギー消費のことを食事誘発性熱産生と言います。
食事誘発性熱産生のエネルギー消費量は、食べ物によって異なり、一番消費量が大きいのがタンパク質です。
タンパク質が20~40%であるのに対して、糖質は6~9%、脂質は4~14%と、大きな差があるのです。
メリットその2【満腹感により食事量が減少】
また、よく噛むことによってヒスタミンというホルモンが分泌され、満腹中枢を刺激します。
そのため、少ない量でも満腹感を感じるようになり、自然と食事の量が減っていきます。
早食いをすると、脳の満腹中枢が満腹であることを認識する前に、食べ過ぎてしまうことがよくあるそうですが、それを防ぐためにも、よく噛むことは効果的です。
ゆっくりとした食事をすれば、そのような無駄な大食いを避けることもできます。
メリットその3 【血糖値の急上昇を防ぐ】
時間をかけて食べることで、血糖値の急上昇を防ぎます。
血糖値を安定させるために、血糖値を下げるインスリンホルモンが多く分泌されます。
インスリンにより血液中の糖は、脂肪細胞に運ばれてしまうため脂肪が増えます。
よく噛んで時間をかけて食べることで、肥満を防止する効果もあります。
よく噛むことのコツ!👄
よく噛むことは、最初は意識しないとなかなかできないと思います。
しっかり実践するためには、1口食べたら箸を置いて、30回じっくり噛むようにするとよいです。
また一口を小さくして食べるのもよいでしょう。
毎食しっかり意識しながら行っていきましょう!😄