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コラム

百日咳にご注意を

2018.10.29

百日咳が増加しています。東京都における患者さんの報告数は今年7月ごろから急速に増加し、一旦減少した後10月中旬から再び増加に転じています。大人がかかると発症早期に適切な抗生物質による治療を受けないと、長引くひどい咳に名前通り2ヶ月近く悩まされることとなり、周囲の人々にも伝染させてしまうことになります。また、免疫のない新生児や乳児に感染すると亡くなる事もある恐ろしい病気でもあります。新生児のお父様やご兄弟などが発病し家庭に持ち込むこともあるため、蔓延させないようにするには予防接種で予防したり、発症したら速やかに診断し適切な抗生剤治療で菌を除去することで周囲に伝染させないことが大切です。

百日咳のワクチンは現在、百日咳、ジフテリア、破傷風の三種混合ワクチン(トリビック®)があり、大人にも追加接種可能となっています。

お子さんの場合には先ほどの三種混合ワクチンや、そこにポリオが加わった四種混合ワクチンがあり、定期接種ですでに幼児期に接種済みの方も多いと思われますが、現在接種によってついた免疫力(抗体価)が小学校に上がる頃から低下してしまうことが問題となっており、小中学校や成人での百日咳集団発生事例が見られています。

それに対応するために、日本小児科学会では今年8月に「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」に、就学前の三種混合ワクチン、不活化ポリオワクチンの追加接種についての推奨(任意接種)が追加になっています。

辛い咳が長引く百日咳は単に辛いというだけでなく、接客対応が必要なお仕事や、長時間話すことの多いお仕事の方にとってはお仕事に差し支えるほか、社会に蔓延することによって不幸にも赤ちゃんの命を奪うことにもなりかねません。

現在、インフルエンザの迅速検査と同様に鼻の奥の粘液を採取して百日咳のDNAを検出することで百日咳の診断ができるLAMP法という検査が保険適応になっています。やけに咳が強い風邪を引いたな、と思ったら早い時期に医療機関を受診し、適切な抗生物質の処方や診断のための検査をお受けになることをお勧めします。

また、三種混合ワクチン任意接種につきましても予約により随時お受けしておりますので、ご相談ください。定期接種に加えて、小学校に上がるタイミングでの任意接種をお勧めします。

関連リンク

国立感染症研究所「百日咳とは」
東京都感染症情報センター 百日咳の流行状況(東京都 2018年)
KNOW-VPD ワクチンで防げる子供の病気 百日せき(ひゃくにちせき)
日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールの変更点

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